2026年4月15日 衆議院内閣委員会における長妻昭議員の質疑
インテリ部門と政治が接近することの問題という観点から、自衛官の自民党大会参加、内調および公安調査庁の選挙に対する関与等についての質疑
出典
2026年4月15日 衆議院 内閣委員会
https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=56170&media_type=
文字起こし
長妻昭議員(以下、長妻)「資料1でございますけども、国家安全保障会議のメンバーとですね、新設される国家情報会議のメンバーは、ほぼ一緒なんですね。政策部門をカスタマーと言えば、インテリ部門をプロバイダーとすればですね、カスタマーとプロバイダーがほぼ同じメンバーであると。専門家・関係者の方と議論をいたしましたところ、やっぱり相当ですね、今回の法案によって、インテリジェンスの政治化がですね、進んでくるんじゃないかと。セイジカっていうカは、化けるの意味ですけども。これは、よくご存知だと思いますが、政治的な理由によりインテリジェンスの内容が意図的に歪曲されること。詳細は3ページに書いてございます。そのような意味でですね、今後ともインテリジェンス機関、インテリ部門と政治との距離というのがですね、大変これ、重要になってくると思います。あの大川原化工機事件というのは記憶に新しいんでございますが、私はこの背景、最大のポイントは、当時経済安保というのが言われてきてですね、まあ流行というか、これ重要なことで今地に足をついてやってると思うんですけれども、功を焦って公安部局がですね、やはりそこで名を挙げたいということで、かなりプロバイダー部門がですね、カスタマーの意向を忖度をしながら行き過ぎてしまったと。結局冤罪がバレる前にはですね、警察庁長官賞、あるいは警視総監賞も受けてるわけですね、素晴らしいということで。ですからこのようなことがこれまでもありましたし、これからさらに多発すると、私は考えております。これ別に日本だけじゃないんですね。どの先進国でもこれはもう永遠の課題で、相当注意深く、国会のチェックとか内部統制とか第三者機関やってるんです。ところが日本は国会のチェックもない、第三者機関・内部統制もない。これが心配、ということなんです。その中で、インテリ部門と政治との距離という意味で、昨日から国会でも話題になっております、現職の自衛官が制服を着てですね、自民党の党大会で、日本国国歌を斉唱されたということであります。私はですね、これあの、驚いたのは、この自衛官の方がですね、ちゃんと自衛隊の中で、そういうのに出席していいですかという風に申請をして、組織として順繰りに上がっていって、組織として了解をしていると。このところに私は驚くんでありますが、組織的に自衛隊自身が了解をしたということについて、何か疑問というのは感じませんでしょうか」
木原官房長官(以下、木原)「ご指摘の件は、4月12日の自由民主党大会の際に、現役の陸上自衛官が国歌を歌唱したことだと思いますが、当該自衛官ですが、職務ではなく、休暇中、長期休暇中で、私人として、関係者の依頼を受けて国歌を歌唱したと承知してます。直接本人がというよりも、これは党大会のイベント会社が防衛省に尋ねて、そしてこれは自衛隊法違反に、違反となるかということを尋ねたところ、自衛隊法には触れないと、違反しないということであったので、本人の出演に至ったという風に承知してます。それで、これが上まで上がったかというとですね、実は、そこで止まっておりまして、ここに私は問題があると思っております。実際には、法的に問題は無くても、政治レベルの政務三役、あるいは官房長であったり事務次官であったり、そういうところまで上がっていれば、また別の判断があったかと思いますが、しかしながら、この時点で自衛隊法違反ではなかった、つまり、法律に違反するということと、これはしっかりと、何か政治的に誤解を招くようなことがないかということ、これはまた別問題であると思いますので、その点はしっかりと反省すべきものだと考えております」
長妻「私は自民党、罪なことしたと思うんですね。これ断りきれないですよ自衛隊は、今の力関係でいえば。おそらく野党の会に出るということだったら、即断ってたと思いますよ、同じパターンでも自衛隊は。こういうようなことがですね、私は、是正をしないと、非常に危うくなると。木原官房長官はかつて防衛大臣の時にですね、戦況応援に、衆議院長崎四区、補欠選挙の集会の演説で、こういう風におっしゃっておられるんですね。自衛、“自民党候補をしっかり応援していただくことが、自衛隊ならびにその家族のご労苦に報いることになる”というようなお話をされてるんですが、今もそういうお気持ちはあるんですか」
木原「防衛大臣当時のことですので、もうはっきりとした記憶も定かではないですし、当時も原稿も無くですね、演説をしましたので、一言一句覚えておりませんが、演説の中で私が自衛隊について触れた部分については、もちろんここは、政治家として政務として仕事をしてるわけですが、自衛官と家族への敬意と感謝を申し上げたくだりのものであって、もとより自衛隊をですね、政治的に利用するというような意図を持って演説をしたという記憶は、全くございません。しかしながら、今、委員のご指摘があったようにですね、そういった報道されることによって誤解を招くということも感じましたので、その部分についてはですね、撤回をさせていただいたところであります」
長妻「これ我々もですね、自衛隊応援議員連盟というのを作って、自衛隊を応援してるわけですね。これなんか、野党は応援、あの自衛隊をですね、足を引っ張っていて、与党だけが自衛隊を応援しているというのは、全く間違いですので。このインテリ部門なんですね、自衛隊というのは。そのインテリ部門と政治との距離というのを、きちっとですね、考えていただきたいと思います。そこでですね、これから権限が強化される時に、例えば内調にですね、今までいろんなことをやられておられたわけですけども、今後、これはやってはいけないということについて、質問したいと思います。まず選挙の分析は、ちょっとやめていただきたいと思うんですね。内調の職員も疲弊していると聞いております。例えば4ページ、朝日新聞の記事でありますけれども、こういう記述があります。“政府も党も進む私的機関化”ということで、内調が私的機関になってるんじゃないかということであります。ここに書いてあるのは、“衆議院解散の情報が駆け巡った際、内調スタッフ20人弱が全国に散った。289小選挙区のうち、一人あたり10~16が担当に割り当てられた”と。“訪問先では、与野党関係者や地元警察官らと食事を重ね、票の動向を探った。電話による内調独自の情勢調査の数字に分析を加え、ご当地ネタを盛り込んだ報告書が官邸に届く。あるスタッフは当初、「我々は政府職員。自民党スタッフではない」と、疑問を持った”と。こういう記述があるんですね。私もこういう話は、よく聞くんですね。これですね、官房長官ですね、疑問持っておられる方もいらっしゃると思うんですね、内調の中には。ご当地ネタも提供すると、色々な総理大臣が演説する時のお話に混じえるような。こういうことはもうやらないとここで宣言していただければ、内調の職員もホッとすると思うんですが、長官いかがですか」
木原「そうですね、一般的な話として申し上げれば、内閣情報、内調はですね、内閣の重要政策に関する情報収集ですとか調査を行っておりますので、選挙に関することも含めてですね、個々の具体的な情報収集の内容について、何を収集しているかということをまず申し上げるということは差し控えなければいけないと思いますが、専らその、例えば与党が選挙に負けないようにとか、候補者が負けないようにとか、そういうことを目的として情報収集をするということは、これは重要情報活動には該当しない、という風に私は考えております」
長妻「これで内調は、この業務から解放されます。もちろんね、色々な危うい動きの調査というのは必要なんですけども、単純な選挙の動向、与党にですね、寄進をかうために情報を集めるというのは無しになりましたので、内調の職員の方は、ホッとされておられるんではないかと思います。そしてもう一つは、総裁選。これもですね、内調が活躍する、非常に大きな舞台になってるんですね。これも私も色んなところから聞きます。色んな書籍にも出ております。この新聞でも、記事として、“内調の現在の関心事は、自民党の9月の総裁選。安倍の対立候補と目される元幹事長の石破茂の発言は、講演会など公式の発言に加え、非公開の場での発言も収集対象だ”ということで、これ以外にも色んな書籍に、内調が総裁選で現職総理を勝たせるため奮闘されているということが出ておりますが、こういうことはもうこれから一切しないで良いわけですね、官房長官」
木原「ご通告があったので、私も関心を持って、2018年の総裁選に関する報道、調べてみましたし、また、7年前の記事もですね、見ました。確かにご当地ネタ云々のくだりもありましたし、更にその前年のことを報じたものではありましたけども、ご指摘の点につきですね、中々その点が、実際にそういうことがあったのかということをですね、内調の中で確認をするのは難しいということでございました。これもまた一般的な話として申し上げれば、内調は内閣の重要政策に関する情報収集として調査を行っておりますので、個々具体的な情報収集の内容等については答弁は差し控えさせていただきますが、これは法令に基づき適切に調査を行っているという風に私は思ってます」
長妻「総裁選は重要情報ではないということ」
木原「先ほど申し上げましたように、いわゆる選挙、総裁選挙も選挙でありますけども、公職選挙法に限らずですね、特定のそういった候補、候補になりうる、これは公職選挙法ではない候補も含めてですが、そういった特定の候補が利するようなことを目的として情勢等を調査することは、重要情報には該当しないものと考えております」
長妻「明確に言っていただきました。内調の職員の方、これでホッとしてると思いますので、本来の業務に専念できるんじゃないかと。これは内調のみならず、他のインテリ部門も同じでございます。そして公安調査庁でありますが、5ページでありますけども、これは国会でも問題になったことがあります、公安調査庁の内部資料と言われているものの中にですね、こういうことが書いてあるんですね。“議員の最大関心事は選挙および地元情報であることは明らかである。そこで、共産党など当庁得意分野でに焦点を当てた地元選挙情報を作成し、説明に赴くことが、議員との関係を深めるのに効果的と考えられる”ということで、与党の有力国会議員に対してですね、地元の選挙情報をお話をすると、分析を、すると喜ばれる。これで与党との関係を深めると、このような内部文書なんですが、公安調査庁今もこんなことやってるんですか」
公安調査庁 ワタナベ総務部長(以下、ワタナベ)「お答え申し上げます。まず、ただいまご指摘の文書に関して、過去に報道されたという事実については、承知いたしてございます。ただご指摘の文書について、公安調査庁が正式に作成した文書ではなく、また正式に決裁した文書としては見当たらない旨、これまで国会でもお答えしてきたところでございます。そして、では、現在の公安調査庁の調査活動についてお尋ねと理解しておりますけれども、公安調査庁におきましては、破防法および団規法に基づいて破壊的団体等の規制に関して必要な調査を行っております。実際にどういった対象を調査しているかについては、今後の業務に支障がございますので、お答えは差し控えさせていただければと思います」
長妻「これ内部に聞くと、確かに決裁は受けてないけれども内部で作成した文書で共有されていると聞いております。これ、ちゃんと答えていただきたいんですね。つまり私が質問してるのは、全然破防法とか何も関係なく、与党の有力国会議員にその議員の地元情報、地元選挙区情報を提供すると、こういうことはもうしませんねと、これ明言してください」
ワタナベ「お答えいたします。公安調査庁が収集した情報の提供に関しましては、恐縮ですが当庁の業務の遂行に支障をきたしますので、お答えは差し控えさせていただきます」
(速記停止) (速記再開)
ワタナベ「まず現在やっているかどうかに、はい、承知いたしました、今後の情報提供に関しましてですけれども、やはり今後どういった情報を収集するか、どういった情報を提供するかにつきましても、やはり当庁の業務の遂行に支障をきたすおそれがございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います」
長妻「いやこれはとんでもない話で、レクの時はちゃんと答えますという話だったんですが、つまり今私が聞いてるのは、与党の、今で言うと自民党の有力国会議員に、その有力国会議員の選挙区の情報を、その有力国会議員が選挙に資するため、それを提供するということで仲良くなる、こういうことはしませんねと、しませんねということを明言していただきたい。これ、したらおかしい、してほしいんですか?おかしいでしょ」
ワタナベ「繰り返しになって恐縮でございますけれども、どういった情報をどういった方にご提供申し上げるかということについては、恐縮ではございますがお答え差し控えさせていただきたいと思います。他方で、国会議員の方による国政調査権を背景にした国会審議に必要な資料の要求につきましては、国政に寄与するという観点から、与野党の区別なく、公安調査庁の今後の業務の遂行に支障をきたさない範囲において、個別に情報を提供することはありうると考えであります」
長妻「これ公安調査庁の職員たちはがっかりしますよ、こういうことやらされてるんだから。もうね、本業というか、本来の職務に専念していただきたいと思うんですね。委員長、今の答弁大問題だと思うので、理事会で協議をしていただきたいと思います。これを変えないということであると、私は、この審議というのもなかなかうまくいかないと思いますので、理事会で協議いただきたい」
長妻「そしてですね、もう一つあの、警察が風力発電反対の方々の個人情報を集めていたという問題や、色々な課題がまだまだございます。ということで、質問を終えますけれども、数々ですね、これはやってはいけないということがいっぱいありますので、今やらされてて、本当に本業に差し障りがある不必要な調査たくさんありますので、今後ともですね、一つ一つチェックをしていきたいと思います。ありがとうございました」